給付制限期間は無制限で扶養に入れる

自己都合退職者の場合、給付制限期間が3ヶ月あります。この期間中は失業保険の給付がないため、誰でも扶養に入ることができます。ただし給付開始後の基本手当日額が3,611円を超える人は、その時点で扶養から外れて国民健康保険に入り直す必要があります。また被扶養者の所属する健康保険組合によっては給付制限期間中の扶養を認めない場合もありますのであらかじめ確認しておいた方が良いでしょう。

健康保険の扶養に必要な書類

失業保険中に扶養に入る場合には、雇用保険受給資格者証のコピーが必要となります。この書類には失業保険の基本手当日額が記載されているため収入の証明となるからです。その他、扶養者(異動)届や、戸籍謄本など扶養者との続柄を証明する書類が必要となります。ケースによって必要な書類が異なりますので、こちらも該当の健康保険組合や年金保険事務所に確認しておくと良いでしょう。

条件を満たさないまま扶養に入っていると・・・

扶養しているという実態がない状態で扶養に入っていると、どのようなことになるのでしょうか。健康保険法第58条には以下のような文言があります。

・扶養の実態のない家族を被扶養者として申請し認定を受けたことが判明した場合は、被扶養者の資格はさかのぼって取り消され、期間中に発生した医療費の全額およびその他給付金を過去にさかのぼって返還することになる。

つまり扶養の条件を満たしていないにも関わらず扶養に入っていた場合、国民健康保険に加入していれば3割負担で済んだものが医療費の満額を請求されることになってしまいます。退職後、失業保険をもらいつつ扶養に入ろうと考えている方は、基本手当日額が3,612円以上でないかなど条件を満たしているか、しっかりと確認しておきましょう。